11/3-5 ダイトレ・スルーハイク【後編】 - ももんが山岳会
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11/3-5 ダイトレ・スルーハイク【後編】

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11月5日

5:00起床。ツェルトの中は結露しまくりだが、外はまだ少し寒いので中で湯を沸かす。
こういうとき、土間がすぐに作れるツェルトは便利だ。

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(十分に蒸らしました)

コバルトブルーの空に月が浮かんでいる。
金剛山の方向を見ると、遠くのほうに雲海が広がっている。
北に目を転じると、大阪から神戸にかけて街の灯が輝いている。街の灯が、上る太陽の光に溶け込んでいく。
こんな朝の風景を独り占めしているなんて、なんて贅沢だろう。

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6:30、岩湧山山頂の茅野を後にする。

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8:14、滝畑登山口に到着。民家の間を抜けて槇尾山の登山口に入る。
槇尾山への道も、結構な急登だ。
登山口から入ってしばらくすると、トラバースが崩れたところがある。
木の枝で手すりが付けられているが、慎重に通過する。

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9月の台風のせいか、もとから倒れていたのかもしれないが、倒木が多い。それも結構な大木が倒れている。
施福寺の手前あたりが特に多かった。

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(ボテ峠から施福寺までの間はお地蔵様が多かった)

小さなアップダウンを繰り返して、10:19、施福寺に到着。ここがダイトレのゴール。スルーハイク完了だ。
長かったというか、終わってみれば案外あっけない感じもする。

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(槇尾山施福寺)

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(ダイトレ終起点プレート。場所が分かりにくい)

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いままで身近過ぎてあまり気に留めていなかったダイトレだけど、こうして通して歩いてみると実に味わい深い。
コースタイムを競うのもいいけど、一つ一つの山をじっくり楽しみながら歩くのもいい。
スルーハイクでないと見えてこないものはたくさんあると思う。

長い距離を長時間歩くには装備を軽くしなければならない。では何をどう軽くするか。
ウルトラライト(UL)を目指していない人でも、軽量化が大事なのはみんな知っている。
軽量化は快適さとのトレードオフだ。どの程度の快適さを求めるのかによって到達点は変わってくる。だから理屈だけで軽量化をすることは不可能なのだ。
たとえば、軽さでいえばテントよりツェルトがいいし、ガスストーブより固形燃料やアルコールランプがいい。しかし、快適さや便利さは確実に落ちる。快適さと軽さのどこで折り合いをつけるかは、実際に体験して考えながらでないとできない。
それを考えるのがULハイキングの醍醐味だといえる。
今回、細かいところで課題や反省点も多かったが、死なない程度の失敗をすることは大事だ。
ダイトレはそれがいっぱいできるフィールドだと思う。

もう丸太階段はおなかいっぱいだけど。

【ちはや園地は宴会場か?】
1日目の幕営地であるちはや園地のキャンプ場では山岳会らしい団体が夜遅くまで宴会をしていた。アルプスとかのキャンプ指定地ではないので少々はめを外してもいいのかもしれないが、20時を過ぎたら控えてほしいものだ。
あと、トイレの個室に入っていたら外から扉をどんどん叩いたり、無理にこじ開けようとする輩がいた。酔っていたのかもしれないが、ちょっと常識を疑う。確証はないけど、山岳会のメンバーだとしたら悲しい。

【どこに泊るか】
テントの場合は大和葛城山のキャンプ場、ちはや園地のキャンプ場が使えるが、2泊3日の行程を考えると後者になる。
あとの1泊だが、越が滝キャンプ場が閉鎖され、今年になって岩湧野外活動広場のキャンプ場も閉鎖されたので、今回は岩湧山の山頂にテントを張った。山頂の手前には水場があるし、ちょっと離れてはいるがトイレもあるので十分快適だ。
(キャンプ指定地ではないので本当はだめなのかもしれないが)

【楽しくも厳しいツェルト泊】
今回は軽量化の一環で山岳用のドーム型テントではなく、ツェルトを使った。1泊目はそれほどでもなかったが、2泊目は盛大に結露した。夜中に風が吹いてツェルトが揺れるたびに水滴が顔に降り注ぎ、寝ているどころではなかった。シュラフカバーもびしょびしょに……。
ULハイカーを目指す私としてはワイルドなテント生活は望むところではあるが、濡れるのだけはいやなものだ。
ツェルトは意外に設営も手間ではないし、とにかく軽いのはいいのだが、構造上どうしても結露が避けられないのが難点。
ファイントラックのツェルトはあまり結露しないという話もあるが、実際はどうなんだろう?

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【危険箇所】
特にはないが、岩湧山から先は倒木が多い。

【データ】
総距離=49.5km
最高高度=1,084m
累計高度=(+)3,586m
累計高度=(-)3,521m
コースタイム=1日目8時間54分、2日目8時間23分、3日目5時間9分

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(文と写真・ゐさを)
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